今も流れる心の名曲1980
名曲とは当時の世の中がどうだったか、そのとき自分がどんな環境にいたか、心情はどうだったかによって個人差があるもの。一言でいえば「心を映した歌」。
だからランキングを気にせずに、マイベストがあればそれでいい。お気に入りをカセットに落とし込んで、意中の女(ひと)に渡す。そんな時代でした。
夏をあきらめて
歌:サザンオールスターズ
作詞・作曲:桑田佳祐、編曲:サザンオールスターズ
売上枚数:57.4万枚(LP盤)
発表年月:1982年7月21日
5枚目のアルバム「NUDEMAN」に収録され、収録曲「Oh! クラウディア」とともに人気のある80年代のサザンヒットナンバー。研ナオコが同年カバーしヒットを記録しました。売上枚数37.7万枚
サザンの歌には、聞く人それぞれにストーリーを見せてくれる良質な歌が多く、中でもイントロのメロディラインから心惹かれる人が多いといいます。そう言われるとあの曲もっ!てなるのがサザンクオリティ。
第24回日本レコード大賞金賞を受賞 研ナオコ
第24回日本レコード大賞作曲賞を受賞 桑田佳祐
聖母たちのララバイ
歌:岩崎宏美
作詞:山川啓介、作曲:John Scott/木森敏之
売上枚数:78万枚
発表年月:1982年5月21日
歌唱力のある歌手として昭和歌謡界の時代を築いた一人。この曲は、日本テレビの「火曜サスペンス劇場」のエンディングテーマで使用されたことで人気を博しレコード化に至った経緯もあり、そのためこの歌を聴くとサスペンスの終盤を思い描く人がかなり多いと言います。それもたいてい、崖の上で説得され振り返るというお家芸的な場面じゃないでしょうか?
ただ「Mr and Mrs Tideman 」のパクリという残念な話もありました。クレジットを気にせず、すばらしい歌唱力に聞き入るのが聴き手のよい選択だと思いますが、気になる人はリンクよりご覧ください。同年第13回日本歌謡大賞を受賞。
歌姫
歌:中島みゆき
作詞・作曲:中島みゆき、編曲:青木望
売上枚数:82万枚
発表年月:1982年3月21日
中島みゆき9作目のアルバム寒水魚より「歌姫」です。作詞の才能、作曲の才能、そして歌唱の才能と全てにおいて魅了させられる作品。
やっぱり荒井由美や中島みゆきを代表とする女性シンガーソングライターの歌の魅力は、「情景の見える歌」ということが挙げられると思います。それはノスタルジックであったり、女性の繊細さであったり、聴く人によってその歌の世界やドラマが見えてくる歌が多いということ。それが昭和歌謡の大きな魅力なんですね。
「握りこぶしの中に あるように見せた夢を もう二年 もう十年 忘れすてるまで」
この曲はシンセを使用したリメイクバージョンもありますが、オリジナル(アルバム「寒水魚」収録)のこちらを個人的には絶対オススメします。
第24回レコード大賞ベストアルバム賞受賞作品
待つわ
歌:あみん
セーラー服と機関銃
歌:薬師丸ひろ子
ドラマティックレイン
歌:稲垣潤一
作詞:秋元康、作曲:筒美京平
コンサートのオープニングでは、上手から引き枠にのせたドラムセットとともに本人が登場するシュールな演出が見られる。
悪女
歌:中島みゆき
ガラスの花
歌:高田みづえ
男の勲章
歌:嶋大輔
2018年ツッパリコメディドラマ「今日から俺は」で36年ぶりにプチヒット
さざんかの宿
歌:大川栄策
歌番組でタンスを担いでいたことだけが記憶に残ってる
北酒場
歌:細川たかし
悲しい色やねOSAKA BAY BLUES
歌:上田正樹
作詞:康珍化、作曲:林哲司、編曲:星勝
売上枚数:35万枚
発表年月:1982年10月
悲しみ3部作・・・悲しい色やね・悲しみがとまらない(杏里)・悲しみがいっぱい(林哲司)
康珍化と林哲司コンビによる「悲しみ3部作」の1曲。この歌の作詞をした康珍化(かんちんふぁ)氏は、数々のヒット曲を手がけた80年代を代表する作詞家。
関東圏で生まれ育った自分にとって、なかなか大阪弁の歌は馴染みづらい感じがあったりもした(作曲家である林氏も詞つけられた時、そう感じたらしい)けど、大人になってこの曲の良さがわかるようになって大好きになった歌です。もし大阪に住んでいたならもっと特別な思いが出来たんだろうけど、僕の住む街はそんなオシャレな土地じゃないのがすごく悲しい(笑)。こんなにいい歌がご当地ソングだったら、口ずさむのはいつもこの曲ですね。
セカンドラブ
歌:中森明菜
作詞:来生えつこ、作曲:来生たかお、編曲:萩田光雄
売上枚数:76万枚
発表年月:1982年11月10日
ヒット曲が数あるなかで、意外にも中森明菜の最大ヒット曲である「セカンドラブ」。まだこのころは、歌として聞くには若干厳しいものがあるんだけれど、少女のあどけなさが残る中森明菜だったからこそ、上手く恋を進められない内気な少女の恋愛感を見事なまでに表現できたのかもしれない。
この曲は、作曲者の来生たかおもセルフカバーしていて、大人な夜を感じさせる甘い歌声が素敵でした。1990年SEIKO「CREO&CADET 出演:鷲尾いさ子」時計CMソングで起用。