山本まさゆきの名曲アーカイブス
アニソンの想い入れは個人差があるけれど、タツノコソングで育った僕らの脳裏には、山本メロディが今も生きている。そんな山本氏の全盛期とも言える80年代に発表された歌は、どれも名曲ばかり。
それなのにウェブでは、山本節へのリスペクトが全然足りてないですよ、このスカポンタンッ!
主題歌:ヤッターキング
歌:山本まさゆき、スクールメイツブラザーズ
ED:ドロンボーのシラーケッ
歌:小原乃梨子・八奈見乗児・たてかべ和也
作詞作曲:山本正之、編曲:神保正明
放映:1977年1月1日 - 1979年1月27日
数々の名セリフが生まれた国民的アニメ、ヤッターマン。タイムボカンシリーズの中でも同アニメの後期OP「ヤッターキング」は、もはや言ずもがなシリーズ最強、山本正之氏の才能を感じる一曲です。
そしてヤッターマンと言えば何といっても、アイちゃんの変身シーン。ツナギを裏返すその瞬間、みんな釘付けでしたよね。
「ちょっとぉ、どこ見てんだいアンタたち!。ワタシを忘れちゃーいけないよ。」ドロンジョ派とかいうませたヤツも。
ED「ドロンボーのシラーケッ」はドロンボー一味の歌声で、ヤッターマンでの自らの立場と役割を歌い上げているタツノコならではのコミックソング。
聞いているうちにのび太とジャイアンがいるような気もしてきますが、タツノコの「永遠の三悪」トップスターである「ボヤッキー」が一瞬にしてタツノコの世界に戻してくれます。
それにしても悪役ながら、この人気とポジションを確立したドロンジョ一味ってすごいですよね。
歌:山本正之・少年少女合唱団みずうみ
1980年2月2日 - 1981年1月31日
キラッキラッキラッキラ、スター♪スター♪と少年少女合唱団みずうみによる天使の歌声に、テンションあがる名曲です。ハイッ、両手を挙げてキラッキラ、スター、スター♪
1作ぶりに、山本まさゆき自らボーカルを務め、山本節も全開ヒートアップ。ただ今作を最期に合唱団はが起用されなくなってしまったのは、非常に残念な出来事でした。
これを聴いてみてください。オタスケマン(2009年BS永遠の音楽大全集)
めっちゃいいじゃないですか!
当時はそんなこと思うことなく、次に始まったヤットデタマンを熱唱していたわけですけど、合唱団が入るだけで心が和みますよね。
主題歌:ヤットデタマンの歌
歌:トッシュ
ED:ヤットデタマン・ブギウギ・レディ
歌:鈴木ヒロミツ
作詞・作曲:山本正之、編曲:乾裕樹
放映:1981年2月7日 - 1982年2月6日
タイムボカンシリーズより「ヤットデタマン」の歌。オープニング、EDともに名曲名高い歌でベースラインがすごくかっこいいのが特徴。歌っているのはトッシュ。聞きなれない名前ですがグループ名らしく、J9シリーズやガオレンジャー主題歌を歌った「山形ユキオ」が所属していたとのこと。
EDはコミカルな歌詞をブギ(boogie)風に作られていて、どちらも山本正之氏の才能を随所に感じられる曲となってる。
ヤットデタマンといえば、タツノコ系で初めて人型ロボット「大巨神」が登場した番組。ヒーロー色を強く意識してるのは、紛れもなく玩具メーカーの意図ですよね。その大巨神の決めゼリフ
「罪を憎んで人を憎まず」有名な孔子の哲学なのですが、幼心に毎回学べるいいアニメだったんです。地元でもコレ、友だちや兄弟の間では、かなりブームになりました。なにをやっても、そう「罪を憎んで人を憎まず」って。
主題歌:黄金戦士ゴールド・ライタン
歌:宮内良
ED:メカニカルダンシングファイト
歌:TOMO
作詞作曲:山本正之、編曲:チト河内
放映:1981年3月1日 - 1982年2月18日
アップダウンを繰り返すイントロのシンセが、クセになる脳内インプリント系。EDもOP同様にこれまたシンセがクセになる感じで、うまく電子楽器と融合できたお手本のような曲です。
放送当時はおもちゃもかなり流行っていて、周りの友だちはライタン軍団のいずれかをたいてい持っていました。ちなみになぜかワタシは、タイムライタン。ゴールドライタンの他にはスコープライタン・ICライタン・デンジライタン・タイムライタン・メカニックライタンがあります。
みんなが欲しかったおもちゃ「ゴールドライタン」。クリスタルカットモールドで再現されたボディを24金メッキでコート。玩具の域を超えた輝きと高級感を実現しました。
銀河旋風ブライガー
歌:たいらいさお
作詞・作曲:山本正之 編曲:高田弘
1981年10月6日~1982年6月29日
アステロイドベルトとかコズモレンジャーとか出てくる用語の響きがみょーにかっこよかったJ9シリーズ
銀河烈風バクシンガー
歌:山形ユキオ
作詞:山本優 作曲・編曲:山本正之
1982年7月6日~1983年3月29日
エンディングテーマの「アステロイドブルース」は、山本正之作曲の至極の名曲。歌は増田直美。ソクラテツのお気に入りです。
銀河疾風サスライガー
歌:MOTCHIN
作詞:山本優 作曲:山本正之 編曲:久石譲
1983年4月5日~1984年1月31日
編曲はあの久石譲とはびっくりですね。
オヤジならいい音で聴け!三悪の心の叫び
OP:逆転イッパツマン
ED:シビビーンラプソディ
歌:やまもとまさゆき、ピンク・ピッギーズ
作詞・作曲:山本正之、編曲:神保正明
放映:1982年2月13日 - 1983年3月26日
山本正之とピンク・ピッギーズによるコーラスの絶妙な掛け合いが、聴いていて気持ちいいイッパツマンの主題歌。
ただタイムボカンシリーズ主題歌もこのイッパツマンを最後に、山本正之氏でなくなってしまったのは、子どもながら歴史的大事件でした。
次作オープニングを見て、なんか違うなと感じた子どもも多かったと思います。 のちにその理由を山本氏の持ち歌「アニメがなんだ」で知ることになったんだけど、大人の事情ってほんとイヤですね。
EDソングのシビビーン・ラプソディは、関根勤のネタ「シビビーン」を使わせてもらったという。
その雰囲気づくりに三味線が、一役買ってんなあと感じますね。「偉きゃ黒でも白になる~ぺんぺん」大人になってしみじみ感じる理不尽な社会のルール。それを山本まさゆき氏ならでは、コミカルに皮肉った大人の歌だったんです。
なんだか大人の事情をところどころに盛り込んだ、ある意味闇を感じる作品だったのかな?